謹啓 新緑滴る爽やかな季節を迎えておりますが、この二ヶ月で世界は一変し先の見通しも全く立たぬという未曽有の日々、会員の皆様いかがお過ごしでしょうか。
緊急事態宣言下で感染不安と行動制限を甘受しつつ、事業の継続、資金繰り、雇用の維持等々に腐心しておられることと拝察します。我が福岡県は新規感染者数の低減傾向にあり、近々の自粛要請緩和が待たれるところですが、その後も第二波・第三波感染への備えや、むしろこれから突入する深刻な不況と産業構造の変革など、厳しい長期戦への覚悟を迫られています。
この現況を踏まえて、福岡中経協として会員の皆様をどう支援し励まし、回復のヒントを差し上げられるのか、副会長や理事の方々と意見を交換した上で以下の方針を確認しております。
①緊急事態にあっても決して活動を止めず、今出来ること、今こそやるべきことを
継続する。(例えば、五月七日の「オンライン例会・懇親会」)
②会員各社の実情を把握し、行政への意見具申に努める。
(例えば、四月二十二日小林専司連合会長より小川県知事へオンライン会議で実態報告、支援要請)
③会員企業の「自助活動」や「互助イベント」へ、中経協としても物心両面での
サポートを惜しまない。(進行中の「ドライブスルー福岡」への声かけ、購入協力など)
④中経協が音頭を取り、会員企業のビジネス活性化への催事やしくみ構築を目ざす。
⑤感染終息後のパラダイムシフトに備えた情報提供や勉強会の企画推進。
但し、会員が一堂に会して様々な活動を行うという従来型の事業は、新年度以降すべて自粛を余儀なくされており、今後緩和されたとしても上期一杯の完全解除は難しそうです。かかる状況下では、入会キャンペーンで登録いただいた新会員を含む全会員の皆様に充分な満足をお届けする訳には行かず、大変心苦しく存じます。
更に、売上低下に対処すべく会員各社が諸経費の削減に注力中の今、ささやかなりとも福岡中経協も共に痛みを分かち合いたく、令和二年四~九月(六ヶ月間)の会費(月額一万円)を一律半額とする予算を急遽策定しました。これにより本年度収支は約一千万円の当期経常減額(欠損)を計上することとなりますが、その改善に取り組み今後も皆様のご理解、ご協力を得ながら、「福岡中経協の会員で良かった」と評価頂ける事業運営に努めて参ります。
長丁場の試練が待ち受ける中で、身心の健康を維持しつつチャレンジマインドを発揮されるよう祈ります。福岡中経協も皆様と共にありたいと念じています。
敬白
令和二年五月十一日
一般社団法人 福岡中小企業経営者協会
会長 山口 秀範